食品安全情報blog
■[RIVM]地方自治体保健サービスの環境健康ガイド:小規模化学事故のバイオモニタリング
Environmental health guideline for Municipal Health Services : Biomonitoring for small scale chemical incidents
2012-04-12
本文オランダ語
■[FAO]東ヨーロッパ、コーカサス、中央アジアから廃止された農薬を排除するための新しい協定
A new deal to rid Eastern Europe, the Caucasus and Central Asia of obsolete pesticides
12 April 2012
東ヨーロッパ、コーカサス、中央アジア12か国とFAOは、廃止された農薬の大量のストックを管理するために協力する。世界中で約20万トンの廃止された農薬が、主に旧ソ連の国に存在すると推定されている。数万カ所に保護されないまま存在し、健康や環境への脅威となっている。
■[FTC]FTCはアルコール飲料製造業者にFTCのアルコールの宣伝についての第4回目の調査のためのデータを提供するよう命令
FTC Orders Alcoholic Beverage Manufacturers to Provide Data for Agency's Fourth Major Study on Alcohol Advertising
04/12/2012
未成年者への宣伝やマーケティングを減らすための自主規制努力についての調査
今回はインターネットやデジタルマーケティングやデータ収集についての情報も本江mる。
■[NZ]GM松の木試験の破壊−専門家の反応
SMC
GM pine tree trials vandalised – experts respond
April 13th, 20
ロトルアの施設で遺伝子組換えラジアータマツの木が破壊された。あからさまな破壊行為である。
この野外試験場では1ヘクタールに375本の松の木があって、除草剤耐性や生殖発生についての実験を行っていた。侵入者はイースターの長い週末に、外のフェンスを破壊し内側のフェンスの下を掘って根こそぎ木を切り引き抜いた。
SMCは科学者のコメントを集めた。
ニュージーランド王立協会長のGarth Carnaby博士
これは犯罪である。そのような破壊行為はニュージーランドの限りある研究資金を浪費するものである。
Massey大学分子遺伝学教授Barry Scott
持続可能性評議会のSimon Terry
Lincoln大学John Hickford准教授
Canterbury大学Euan Mason准教授
なぜラットの胃はヒダが含まれていません
当然批判。そしてこのような行為を支持する環境団体には疑問と。
■[NZ]漢方薬に有害植物や絶滅危惧動物が同定された
SMC
Toxic plants, endangered animals identified in traditional Chinese medicines
April 13th, 2012.
PLoS GenetとPNASの論文について
ナチュラルヘルス製品規制法委員会メンバーであるWellington のVictoria大学Shaun Holt教授
漢方薬は長い使用歴があり一部の製品は安全で有効であろう。しかし現在漢方薬には3津の問題点がある。1つは有効性と安全性についてのきちんとした臨床データがないこと。1つは様々な汚染物質や成分などの品質上の問題があること。そして最後に違法に入手された絶滅危惧種を用いた製品があること、である。この重要な論文は2番目と3番目の問題が現実であることを確認した。漢方薬はニュージーランドを含む世界中で使用されている。私の消費者へのアドバイスは十分注意するようにということである。将来、いくつかの製品は有効性や安全性が確認されて、品質も許容できるレベルになる可能性はあるが、現時点では私は漢方薬の使用は薦めない。
Exeter 大学補完医療Edzard Ernst教授
漢方薬のリスクは膨大である。1つはハーブ自体が有害である可能性がある、2つめは処方薬と相互作用する可能性がある、3つめはしばしば重金属汚染がある、4つめはしばしば処方薬成分が入っている、5つめは薬を売っている人達がしばしば知識がなく根拠のない治療効果を宣伝したり無責任な危険なアドバイスをしたりする。これらを考えると漢方薬はリスクが大きく誰にも薦められない。
(一応、日本で医師が処方している漢方薬や局方に収載されて医薬品として販売されている漢方薬は最低限の安全性は確保されているとは思う。そうでない妙なものを売っている漢方薬局と称する店やネットで購入する場合には安全性は保証されていない。有効性はまた別の話。)
■DNA研究により漢方薬の危険性が白日の下にさらされる
ScienceNOW
Dangers of Chinese Medicine Brought to Light by DNA Studies
Kai Kupferschmidt on 12 April 2012
あなたの猫は、ワームを持っている場合に、どのようにあなたは知っている
漢方薬Traditional Chinese Medicine (TCM)の人気が世界中で高まっている。しかし今週発表された2つの分子遺伝学研究はこのトレンディな治療には有害影響があることを示唆する。論文では含まれる成分が必ずしも表示されていないこと、そして一部の成分には発がん性があるという事実に注目させる。
この仕事には関与していないドイツのニュルンベルクの生物医学薬学研究所長Fritz Sörgelは「この2つの研究は漢方薬がどれだけ危険性があるかを極めて明確に示している。人々にはこれらの危険性についてもっと情報を与えられる必要がある」と述べている。
毎年漢方薬には数億ドルが費やされ、インターネットでは成長分野であり、一部の科学者はこの中から新しい薬効成分が発見できるのではと期待している。アルテミシニンを漢方薬から単離しラスカー賞を受賞しノーベル賞も噂されている中国の科学者Tu Youyou(屠呦呦)の成功に倣いたいと多くの人が思っている。
しかし漢方薬には天然の毒素を含むものや重金属汚染があるもの、ステロイドなどの薬物を混入したもの、絶滅危惧があって取引が禁止されている動物由来成分を含むものなどがあると、長い間批判されてきた。今回オーストラリアのMurdoch大学の研究者らはオーストラリアの検疫が押収した漢方薬15検体についてDNA解析を行った。全ての植物に共通する葉緑体遺伝子trnLと、動物と植物で共通の16srRNAを増幅して配列を決定しデータベースと比較することにより使われている生薬を同定した。製品の表示通りに絶滅危惧のあるAsiatic black bear や Saiga antelopeが含まれるものもあったが、しばしば表示されていない成分が含まれる。例えば100%サイガを謳った製品に相当量のヤギやヒツジのDNAが含まれる。この研究はPLoS Geneticsにオンライン発表された。植物ではアリストロキア酸のような有害化合物を含むEphedra やAsarum属のものが使われていた。DNAを含むことは有害化合物を含むこととイコールではないが、化学分析によりAsarum属のDNAを含む4検体のうち1検体からはアリストロキア酸が検出された。
アリストロキア酸の脅威については月曜日にPNASに発表された論文で強調された。世界で最も高い上部尿路がんの発症率を示す台湾では、概ね1/3のヒトがアリストロキア酸を含む可能性のある漢方薬を使ったことがある。上部尿路がん患者の腫瘍の遺伝子配列を決定し、同時に84%にアリストロキア酸暴露があったことを示した。
なぜ科学傾けるヘルペスウイルス
Sörgelは漢方薬を使うのはギャンブルであるという。我々はそれについて十分知らない。
Deep Sequencing of Plant and Animal DNA Contained within Traditional Chinese Medicines Reveals Legality Issues and Health Safety Concerns
Coghlan ML, et al. (2012) PLoS Genet 8(4): e1002657
PNASは
Fig.4を見ると米国の上部尿路がん(UUC)に比べると漢方薬の悪影響が明確。アリストロキア酸を含む植物が使用されていたのが1930年代から2003年で、がんの増加が明確になったのが1980年代半ば以降ということはこの増加が今後数十年続くことを示唆する
■Natureニュースから
- 調査は漢方薬の隠された成分を明らかにする
Screen uncovers hidden ingredients of Chinese medicine
12 April 2012
漢方薬には絶滅危惧種と有毒植物が含まれる
ここでもEdzard Ernst教授。
- 中国の幹細胞規則は見過ごされている
China's stem-cell rules go unheeded
11 April 2012
規制の試みはあまり効果をあげていない
中国保健大臣が未承認幹細胞治療の臨床使用禁止を強化して3ヶ月、Natureの調査によると中国ではまだ患者に数千ドルを要求して根拠のない治療が行われている。パーキンソン病や糖尿病や自閉症が治ると、堂々とウェブでも宣伝している。中国には約100のそのようなビジネスがあって政府の対策にもかかわらず増加しつづけ、もう認められているかのような雰囲気になっている。
エディトリアルでも
買い手は注意
Buyer beware
Nature Volume:484,Page:141 Date published:(12 April 2012)
■Lancet
エディトリアル
- 肥満とがんアウトカム
Obesity and cancer outcome
Volume 379, Issue 9824, 14–20 April 2012, Pages 1366
1200万人のアメリカ人ががん生存者で、2/3が現在肥満または過体重と考えられている。4月3日に米国IOMの全国がん政策フォーラムが「がんからの生存と再発における肥満の役割」という報告書を発表した。多くの疫学研究で肥満ががんの発症と予後に影響することを同定している。肥満はがんの頻度と再発と進行と死亡の多さに関連する。この報告書では肥満とがんを結びつける正確な細胞メカニズムについてどれだけわかっていないかについて強調している。
IOM
がんからの生存と再発における肥満の役割−ワークショップの要約
The Role of Obesity in Cancer Survival and Recurrence - Workshop Summary
April 3, 2012
Chronic fatigue syndrome: treatment without a cause
Peter D White Trudie Chalder
マウス白血病ウイルス関連ウイルスが実験室でのコンタミであることがわかって、一部の人々はこの病気の効果的治療法発見が遠のいたと心配したかもしれない。しかしマラリアのキニーネや心不全のジゴキシンのように、多くの効果的治療法が病因不明でも発見されている。今号のLancetではSanne L NijhofらがCFS青年のインターネットによる効果的治療試験を報告している。CFSの原因ではなく維持要因に対応することに基づく認知行動療法のインタラクティブプログラムは通常のケアより効果的だった。
Sanne L Nijhof et al.,
Effectiveness of internet-based cognitive behavioural treatment for adolescents with chronic fatigue syndrome (FITNET): a randomised controlled trial
オランダの12-18才の135人のCFS患者をFITNETと通常ケアに67:64に割り付けた。6ヶ月時点での一時アウトカムで通常ケアより効果が高かった(学校にフル出席が50 vs 110、ひどい疲労を感じないが57vs 17、普通に運動できるが52 vs 13)
光るもの全てが金ではない:コロンビアの水銀中毒
Not all that glitters: mercury poisoning in Colombia
Paul C Webster
世界で最も水銀汚染のひどい地域、コロンビアの金の採掘
アンティオキアは金の製造に伴い空気中の水銀濃度が高く、WHO基準の10-40倍になる。典型的水銀中毒症状を示す人達がいるが現地の多くの人は事実を知りたがらない。医者が妊婦に金採鉱を止めるように言っても続ける。
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